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ガラスの切断・穴あけ加工 No.32
掲載日:2022.05.09
最終更新:2022.10.13
ガラス加工について
一口にガラス加工といっても「切断加工」「端面加工」「穴明加工」「強化ガラス加工」など さまざまな加工があります。
その前に・・・・・・ 一般的に使用されるガラスの特徴を説明致します。
【フロートガラス】 薄く緑がかった透明なガラスで 一般的に使用されているガラスです。衝撃に弱く、割れた場合の破片が刃物の様な形状(下記写真)になるため 扱いには注意が必要です。
強度は低下しますが「穴明加工」可能です。
【強化ガラス】 フロートガラスに熱処理を施すことで強化ガラス(フロートガラスの3~5倍の強度)になります。若干の反りや透明度が低下する(一般の方には見分けがつきません)ことがありますが、衝撃に強いため防犯ガラスに使用されることが多いです。万が一割れても一つ一つの破片が小さく粉々になるためケガのリスクは低くなります。ただ、割れたときに破片が飛び散るため注意は必要です。飛散防止フィルムを併用することで、より安全な防犯ガラスになります。
※強化ガラスは切断や穴明け加工をすることができないので、強化ガラスに加工する前にそれらを行なう必要があります。
■切断加工
ガラスの切断はハサミで紙を「切る」のと違い「割る」に近い作業となります。ガラス表面にガラス切りでキズを入れ、その部分に衝撃を与えることでガラスを切断することができます。
■端面(コバ)加工
切断したガラス端面は手が切れるぐらい鋭いため何らかの端面(コバ)加工が必要です。
①糸面取り加工
切断面の角を約1㍉削る加工。ケガやガラスが欠けることを防ぐために行ないます。
②磨き加工
『荒ズリ』
端面(コバ)を粗めの砥石で研削します。白くザラザラした仕上がりになります。ガラスが枠に隠れてしまう場合はこの状態で問題ありません。ハカマ(引戸枠)に使用する場合、荒ズリで良いと思います。
『磨き』
荒ズリ加工した後、ポリッシャーで仕上げます。白っぽさがなくなり、透明感がでます。ガラスの棚板やテーブルトップに(テーブルの上に置くガラス)
『極上磨き』
磨き加工した後、フェルトでさらに磨き上げることで表面と同光沢を得られる仕上がりになります。端面(コバ)が表面に見える場合、ガラス蝶番やガラステーブルに使用
■穴明加工
強化ガラス
ガラスに穴明加工をする場合、ガラスの厚み以上の直径が必要になります
(例)5㍉ガラスの場合 ➡ 穴の直径は5㍉以上
穴明位置はガラスの端面(コバ)から2倍離す必要があります
(例)5㍉ガラスの場合 ➡ 10㍉離した場所が穴径の端までの位置になります
最後までお読み頂きありがとうございました。
また次回もお付き合いの程、宜しくお願い致します。
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