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板厚を変えることでコストダウンができた別注納品事例 No.54


掲載日:2022.10.18

最終更新:2024.03.28

皆様こんにちは、スリーナイン島野(株)の上原です。

 今回ご紹介させて頂きますのは、某建材メーカー様に営業訪問させていただいた際にご相談を受けた件です。

そのお客様では「X線検査室の間仕切りボード(アクリル板t=10㎜)」の両縦断面に、ボード断面の保護目的でステンレスコの字材t=3㎜で特注したものを購入されていますが、コストが高い事、重量が重い事を何とか解消できないか?とのお悩みを持たれていました。

ステンレスの板厚を薄いものに変えればコストダウンと軽量化は図れますが、腰が弱く、コの字材の小口が鋭利になって危ない為、板厚は変えたくないと考えておられました。

曲げ加工と強度について

曲げ加工が増えれば、比例して強度も増すと言われています。

曲げ加工強度

その問題を解決する為に、ステンレスt=0.8㎜でコの字材を作り、更にヘミング曲げ(無駄折り)を施すことでコの字材の小口を安全にし、且つコストダウンと軽量化が出来るとご提案させていただきました。

ヘミング曲げについて

ヘミング曲げとは、板金を180°折り返した後、平らに押しつぶす加工です。ヘミング曲げをすると切り口が内側に折らる為、端部が鋭利でなくなり、安全性が得られます。ヘミング曲げを施すのは、主に板厚の薄い板金ですが、ヘミング曲げにより厚みが2倍になるので強度が増します。

ヘミング曲げ加工

即座に試作として受注し、試してもらったところ大変ご満足をいただき、以来継続してご使用していただくようになりました。

このお客様からは、「ステンレスの薄板は小口が危ないので、肉厚があるものを使わなければならないという先入観があったが、曲げ加工の工夫ひとつで安全且つコストダウン、軽量化を図れた」と大変喜んで頂きました。

最後までお読み頂きありがとうございました。

また次回もお付き合いの程、よろしくお願い致します。

ご意見・ご感想などは info@999shimano.com

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