999の部屋
販売管理ソフト
掲載日:2024.09.19
最終更新:2024.11.21
弊社で使用している販売管理のソフトは、自前で作っています。
元々はとある大手ベンダーさんの販売管理ソフトを使用していました。かなり大きな投資をして、自分たちの仕事に合わせつつ在庫管理からお得意先の情報、受発注における伝票発行などで非常に便利に使用していました。
弊社では、細かい部品も存在していたため、今の日本の硬貨では支払えない様な、1円以下の単位があったり、細かい部品の組み合わせなど、それなりにカスタマイズ(独自設定)された仕様になっていました。
1代目、2代目とそれぞれ違うベンダーさんでしたが、どちらも10年以上使用していたと思います。
比較的、早期にコンピューターを導入しましたが、今の様にクラウドでのサービスが充実していたわけではないので、Windowsがバージョンアップする事や、パソコンのスペックが上がっていく事、過去の販売データが蓄積されていく事、様々な事情に対応する必要がありました。ある時ベンダーの担当者から「システムのバージョンアップが行われます。つきましては更新に○○万円かかります」と連絡がありました。特に問題も無く、使用していたので更新の必要性を感じてはいなかったのですが、保守も出来なくなりますので、と言われていました。
ちなみにバージョンアップで何が出来るようになるのですか?何が変わるのですか?と質問してみると「御社の場合はカスタマイズをしているので、何も変わりません」との返答でした。私自身、頭の中にハテナマークがたくさん浮かびました「???」何も変わらないのに更新で○○万円かかるんですよね?しかもその金額は外国の高級車が1台買える程の金額でした。何の為に更新が必要なのか私には全く理解出来ません。と伝えたものの、先方からは「更新してください、保守もきれます」との一点張りでした。
知り合いの経営者に相談をしてみましたが、ほとんどの人が「仕方ないよね。」との回答でした。私自身もコンピューターやシステムと言われてもそれほど知識があるわけでは無かったので、どう交渉すべきか術がありませんでした。私自身、どうしても腑に落ちませんでした。そんな中、元々ご自身がSE(システムエンジニア)という社長さんと話した時に、自社でソフトを組んでいますよという話を聞きました。詳しく話を聞いてみると、創業当時はお金も無いし、自分で作れるからといって自分で組んでいましたけど、年間50億円以上を売り上げるような大きな会社になっても、独自のソフトで運営していると聞きました。その中での大きなメリットは、システムに仕事を会わせるのではなく、仕事にシステムを合わせることが出来るという話でした。売上が2倍、3倍になっていくにつれ、通常であれば処理する量が2倍、3倍になり、人員も同じように増員配置する必要が出てくるのですが、ソフトを自前で作っていくと、同じ人員でも2倍、3倍の処理が出来るシステムに変化させていくことが出来る。という事でした。ちなみにその会社は現在も非常に優良な会社に成長されています。
そんな話を聞いて「よしっ、思い切ってソフトは自前で開発しよう」と2017年から取組み始めました。優秀な社員とのご縁があり、社内SEとして入社してくれることになりました。今では、非常に苦労をかけたとは思いますが、自社販売管理システム通称「シマモ」として運用しています。残念ながら先の会社さんの様に、売上が2倍、3倍にはなっていないのですが(汗)、自分たちでシステムを運用するのは、非常に大きなメリットを感じています。
もちろん痒いところに手が届くではないですが、自分たちにぴったりと合ったシステムを作っていくことができるのはとても使い勝手が良いです。そしてそれよりも大きなメリットは、従業員のひとり一人がシステムに対して「仕方ない」という諦めを持たなくなった事です。少し使いにくいな。とかこんな風になったらもっと便利になるんじゃないか。こうやったら早く処理ができるかもという話を、どんどん相談するようになりました。ボタン一つの配置や大きさ、ポップアップを出すなど小さな事でも改善改良が続けられていきます。
益々SEの社員は忙しくなってしまうのですが、昔は「システムは簡単に触ることはできないもの」として諦めていたことが、「こうやったらいいんじゃないかな?」と改善意識がとても高くなったことは、自前のソフトを運用する中での一番のメリットとなり、弊社の大きな力になっています。
最後までお読みいただきありがとうございます。 こんな会社ですが、一緒に仕事がしたいという企業様、働いてみたいという就職活動をしている方は是非ご連絡ください。
島野