999の部屋

ISO9001返上


掲載日:2024.12.09

最終更新:2024.12.09

弊社は、2009年にISO9001を取得しました。その頃は2008年に創業60年を迎え、社員の中にもベテラン社員と呼ばれる人もたくさんいてくれました。業務を熟知した先輩社員が居てくれるのは仕事もスムーズで対応力もあり、非常に助かるのですが、課題として仕事が属人化してしまい、その人でないと出来ないという様な仕事が多く存在してしまっていました。当時から、個人の仕事の集積ではなく、組織で仕事をしていくために引き継ぎや、社内異動を行いながら、属人的な仕事の仕方という課題を克服しようと努力していました。しかしながら全体の人数が少ない中小零細企業では兼務する部分も多く、部署を変更しても、なかなか自分たちの力だけでは、早く業務をこなしていく事を優先してしまい、仕事を組織化するという体制を作るのは、難しいという状況でした。

そんな経緯もあり、企業や業界によっては、ISO9001は入札要件になっていたり、大手企業との取引の為に取得する企業もありましたが、我々は社内体制の構築のためという理由でISOの取得を決めました。

 それから15年が経ち、運用にも慣れてきました。ISOのルールという外圧を上手く利用しながら、社内体制を構築出来たと思います。また更新審査や維持審査という仕組みをつかって、体制やルールの見直しを行ってきました。

弊社では、自分たちでもISOの推進、高次化を進める委員会を設置して、外部審査とは別に内部での体制を整えていたため、取得当初の数年間は、外部審査とともにISO自体を進化させてきましたが、段々と外部審査がマンネリ化し、新しい発見という部分が少なくなってきました。審査員にも「遠慮無く指摘してください」とお願いしていても、少しずつ外部審査を受ける意味を見いだせなくなってしまいました。そこで今年2024年の更新審査を受けるかどうかを社内で話し合った結果、ISOを返上して自己適合宣言を行う事にしました。「自己適合宣言とは、審査機関の認証を得ずに自社がISOの要求事項に沿ったマネジメントシステムを導入・運用していることを対外的に宣言すること」で、そもそもの取得理由から考えても、我々にとっては、この方法が一番いい良いという結論に至りました。

 とは言え、どうしても外部からの外圧がなくなってしまったら、風化してしまう懸念は残ります。委員会の活動自体は残しながら、これからもしっかりと自主運営していこうと考えています。

最後までお読みいただきありがとうございます。 こんな会社ですが、一緒に仕事がしたいという企業様、働いてみたいという就職活動をしている方は是非ご連絡ください。


島野

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