999の部屋
34.言霊(ことだま)
掲載日:2025.03.28
最終更新:2025.03.28
お恥ずかしい話ですが、私は前職で、クライアントの事を「客」と呼んでいました。「あそこの客」「昨日の客」と社内ではそんな呼び方をしていました。新卒で入社した会社がそうだったので、私自身は正直、何の違和感も持たないまま、そんな呼び方をしていました。弊社に入社してから、とあるセミナーに参加したときの事です。講師の人の前で「うちの客は・・・」みたいな話をしたときに、「あなたは、自社の得意先の事を客と呼んでいるのですか?私ならあなたと仕事をしたくありません。」ときっぱりと言われ、ショックを受けました。「言葉には魂が宿るのですよ。あなたが客と呼ぶのなら、いざというときにそういう対応になってしまいます。本当に感謝の想いやパートナーとして見ているのであれば、お客様と自然に呼ぶはずです。逆にお客様と呼ぶから感謝の念が出てくることもありますよ」とアドバイスを受けました。
その出来事以来、弊社では「お客様」と呼ぶようになりました。もう何十年もこの会社で働いていた人は、最初は違和感を持って、「そんな下手(したて)にでな、あきませんのか?」という人もいましたし、私自身も気を許せばついつい昔のクセが出てきそうになりますが、10年以上経った今、社内ではお客様というのはごく自然に出る言葉になりました。まだまだ、本質的にお客様のお役に立つという部分では至らぬ部分もあるかと思いますが、生涯努力する事だと思っています。
併せて、たった一つの呼び方かも知れませんが、その言葉に魂が宿る。商品や協力業者、家族も含め、「ありがとう」「いただきます」「おおきに」「奥さん」・・・何気なく使っている言葉には大きな力があると認識して、これからも丁寧に言葉を使っていきたいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。 こんな会社ですが、一緒に仕事がしたいという企業様、働いてみたいという就職活動をしている方は是非ご連絡ください。
島野